「台湾の温泉って、日本の入り方と違うの?」そんな疑問をお持ちではありませんか。
せっかくの台湾旅行、名物の温泉を心ゆくまで楽しみたいですよね。
実は、台湾の温泉には日本と異なる独特の文化とルールが存在します。
特に、多くの施設で一般的な台湾の温泉における水着着用ルールや、水泳帽が必須であること、さらには台湾の温泉ではシャワーキャップの着用を求められる場合もあります。
また、衛生観念が徹底されており、台湾の温泉ならではの足の清潔に関するマナーや、正しい体の洗い方を知らないと、現地で戸惑ってしまうかもしれません。
他にも、台湾の温泉では混浴のルール、ビキニが禁止といった服装の規定、意外と知られていないタオルの持ち込み事情、そして思わぬ禁止行為など、守るべきマナーがいくつもあります。
一方で、そうしたルールが苦手な方でも楽しめる、水着不要の台湾の温泉にあるプライベート個室の魅力も見逃せません。
この記事では、台湾の温泉を120%満喫するために、これだけは押さえておきたいマナーのすべてを、分かりやすく徹底解説します!
- 台湾の温泉で必須の持ち物(水着・キャップ)
- 日本と違う入浴前後のマナー(足洗い・体洗い)
- 知っておくべき禁止行為と混浴のルール
- 水着不要で楽しめるプライベート個室の情報
台湾の温泉マナー

- 水着着用が基本ルール
- 水泳帽が必須とされる理由
- シャワーキャップも必要
- 基本的な体の洗い方
- 特に重要な足の清潔マナーとは
- ビキニ禁止の場合が多い
水着着用が基本ルール
台湾の温泉と聞いて、まず一番に覚えておきたいのが、水着の着用が基本というルールです。
日本の温泉のように裸で入る文化とは異なり、台湾の多くの温泉施設、特に公共の露天風呂やリゾートホテルの温泉プールでは、男女が同じ浴槽に入る、混浴スタイルが主流。
そのため、水着の着用が義務付けられています。
どんな水着でも良いわけではないのが注意点。
多くの施設では、体にぴったりとフィットする競泳用やスポーツタイプの水着が推奨されています。
男性の場合、ダボっとしたサーフパンツやトランクス型は衛生上の理由からNGとされることが多く、女性の場合もフリルや装飾が多いデザインより、シンプルなワンピースタイプなどが無難でしょう。
例えば、台北の人気温泉地・北投にある、北投公園露天温泉浴池は、ルールが厳しいことで有名です。
ここでは監視員が常駐しており、規定に合わない水着だと入場を断られたり、その場で購入を勧められたりすることもあります。
せっかく訪れたのに残念な思いをしないためにも、日本からフィット感のある水着を準備していくのがベストな選択と言えるでしょう。
水着選びの注意点
体にフィットしないトランクス型や、金具などの装飾が多い水着は避けましょう。
万が一忘れた場合、現地の温泉施設や周辺の商店でも購入できますが、デザインやサイズが限られるため、事前の準備が安心です。
水泳帽が必須とされる理由

水着とセットで、もう一つ忘れてはならないのが、水泳帽(スイムキャップ)です。
これも台湾の温泉文化における重要なマナーの一つ。
水着着用が求められる混浴の公衆浴場や温泉プールでは、髪の毛の長短や性別に関係なく、すべての人が水泳帽をかぶる必要があります。
このルールが徹底されている主な理由は、衛生管理です。
湯船に髪の毛が落ちるのを防ぎ、温泉の清潔さを保つための配慮から来ています。
日本の温泉では髪が長い人はゴムでまとめる程度で良いとされていますが、台湾ではより厳格なルールが適用されているのです。
「髪が短いから大丈夫だろう」と思ってキャップなしで入ろうとすると、スタッフの方や地元のお客さんから優しく(時には厳しく)注意されることも。
郷に入っては郷に従え、ですね!
水泳帽は、一般的なシリコンやメッシュタイプのものが使えます。
もし忘れてしまっても、多くの施設の受付で50~100台湾ドル(約250~500円)程度で購入できるので、過度に心配する必要はありません。
ただ、お気に入りのものを使いたい方や、出費を抑えたい方は、水着と一緒に忘れずに荷物に入れるようにしましょう。
シャワーキャップも必要
「水泳帽は持っていない…」という方でも、ご安心ください。
施設によっては、水泳帽の代わりにホテルのアメニティなどで手に入る、シャワーキャップでの代用が認められている場合があります。
特に、女性用の浴場や、比較的カジュアルな温泉施設では、受付で使い捨てのシャワーキャップを配布してくれたり、安価で販売していたりすることも多いです。
これも、髪の毛をしっかり覆って湯船に落とさない、という衛生管理の目的は水泳帽と全く同じ。
むしろ、髪を濡らしたくない女性にとっては、シャワーキャップの方が便利かもしれませんね。
ただし、すべての施設でシャワーキャップがOKというわけではない点には注意が必要です。
前述の「北投公園露天温泉浴池」のように、水泳帽(競泳用キャップ)でなければならないと厳しく定めている場所もあります。
心配な場合は、訪れる予定の施設の公式サイトを事前にチェックするか、現地で確認するのが確実です。
キャップ使い分けのコツ
しっかり泳いだり、温泉のアクティビティを楽しんだりする場合は、脱げにくい水泳帽がおすすめです。
一方で、静かにお湯に浸かることを楽しみたい、髪を濡らしたくないという場合は、シャワーキャップが便利。
両方持っていくと、シーンに応じて使い分けができますよ。
基本的な体の洗い方

日本の温泉と同様に、台湾でも湯船に入る前には必ず体を洗うのが鉄則のマナーです。
浴場にはシャワーエリアが設けられているので、そこで髪と体をきれいに洗い流してから入浴しましょう。
洗い場のスタイルは、日本のように椅子に座って使うタイプと、立ったまま使うタイプがあります。
多くの場合、シャンプーやボディソープは備え付けられていますが、肌が敏感な方やこだわりのある方は、使い慣れたものをトラベルサイズで持参すると安心です。
台湾の温泉は、日本の温泉成分とは異なる泉質(例えば、酸性硫黄泉など)の場所も多いので、肌への配慮は大切になります。
ここでのポイントは、湯船の中では体を洗わないということ。
タオルで体をこすったり、石鹸の泡が残ったまま入浴したりするのは、絶対にやめましょう。
湯船はあくまで体を温め、リラックスする場所。
体を清潔にするのは、必ずシャワーエリアで済ませるのが、台湾でも日本でも共通の心得です。
特に重要な足の清潔マナーとは

台湾の温泉マナーの中で、特に徹底されているのが、足の清潔に対する意識です。
全身を洗うのはもちろんですが、湯船に入る直前に、改めて足を洗い流すという独自の習慣があります。
多くの浴槽の近くには、かけ湯用の水道やかめ、桶が置かれています。
湯船に足を入れる前に、必ずそのお湯や水で膝から下を念入りに洗い流すのが台湾流。
これをせずに湯船に入ろうとすると、他の利用者から注意されることがあるほど、現地では当たり前の作法として根付いています。
このマナーは、複数の浴槽を行き来する際も同様です。
一度湯船から出て、別の湯船に移動するときも、その都度足を洗い流します。
足湯(足湯)を利用する場合でも、備え付けの水道で足を洗ってから浸かるのが一般的です。
地面を歩いた足の裏は汚れが付着しやすいため、みんなで使うお湯を最後まで清潔に保とうという、台湾の人々の高い衛生意識の表れと言えるでしょう。
このひと手間を惜しまないことが、気持ちよく温泉を楽しむ秘訣です。
ビキニ禁止の場合が多い

服装のルールで、もう一つ知っておきたいのが、ビキニの扱いです。
結論から言うと、台湾の公共温泉や混浴施設では、ビキニや露出度の高い水着の着用が禁止されているケースが多くあります。
これは、台湾の温泉がレジャー施設というよりは、老若男女が利用する公共の健康増進の場として捉えられているためです。
過度な露出は控えめに、というのが暗黙の了解。
体にフィットしたワンピースタイプや、タンキニ(上下が分かれているが、お腹が隠れるタイプ)、競泳用の水着などが最も無難で、周りの雰囲気にも馴染みます。
「せっかくの旅行だからオシャレなビキニで…」と思いがちですが、注意が必要です。
男性も同様に、ゆるっとしたサーフパンツより、フィット感のあるボックスタイプの水着が好まれますよ。
水着のデザインによっては入場を断られる可能性もゼロではありません。
特に、ポケットが付いている水着は、衛生上の観点から禁止されていることもあるので注意しましょう。
水着選びに迷ったら、シンプルで体にフィットするものを基準に選べば、まず間違いありません。
台湾の温泉文化を尊重し、マナーを守って快適な時間を過ごしたいですね。
台湾の温泉マナーと注意点

- 独特の混浴ルールについて
- タオルの持ち込みは可能?
- 知っておきたい禁止行為
- 水着不要でプライベート個室という選択肢
独特の混浴ルールについて
前述の通り、台湾の温泉は水着着用での混浴が主流です。
これは家族やカップル、友人同士が性別を問わず一緒に楽しめるという大きなメリットがあります。
ただし、日本の混浴のイメージとは少し異なり、「温泉プール」に近い感覚だと捉えると分かりやすいでしょう。
混浴エリアでの基本的なルールを改めておさらいします。
台湾式混浴温泉の基本ルール
- 水着と水泳帽(またはシャワーキャップ)の着用は絶対。
- 入浴前にはシャワーで全身と足をしっかり洗う。
- 湯船の中では体をこすったり、タオルを入れたりしない。
- 大声で騒いだり、他の利用者の迷惑になる行為は控える。
- 浴槽の縁に座って足だけ浸ける行為は多くの場所で禁止。
これらのルールは、みんなが気持ちよく利用するための大切な約束事です。
特に、浴槽の縁に腰掛ける行為は、日本ではよく見られますが、台湾では注意されることが多いので気をつけましょう。
清潔なお湯を保ち、静かなリラックス空間を共有するという意識が、台湾の温泉文化の根底には流れています。
ルールを守って、和やかな雰囲気を楽しみたいですね。
タオルの持ち込みは可能?

日本の温泉旅館では部屋にタオルが用意されているのが当たり前ですが、台湾の日帰り温泉や公衆浴場では事情が異なります。
結論として、タオルは自分で持参するのが基本と考えましょう。
多くの施設では、タオルの無料貸し出しサービスはありません。忘れてしまった場合は、受付で有料のレンタルタオルを利用するか、販売されているものを購入することになります。
料金は施設によりますが、販売タオルはだいたい50~100台湾ドル(約250~500円)が相場。
しかし、薄手で簡易的なものであることが多いため、使い慣れた吸水性の良いタオルを日本から持っていくのがおすすめです。
タオルの使い方にもマナーがあります。
日本と同様に、湯船の中にタオルを入れるのは厳禁です。
体を洗った後や、湯船から上がって休憩する際に体を拭くために使い、浴場内に設置されている棚やカゴに置いておきましょう。
濡れた水着やタオルを持ち帰るためのビニール袋や防水バッグも一緒に用意しておくと、帰りの支度がスムーズになりますよ。
知っておきたい禁止行為

ここまで紹介した以外にも、台湾の温泉ではいくつかの禁止行為が定められています。
快適な入浴体験のため、そして現地の文化を尊重するために、以下の点もしっかり覚えておきましょう。
主な禁止行為リスト
- 飲食や飲酒:脱衣所や浴室内での飲食は、衛生上の理由からほとんどの施設で禁止されています。
- 写真・動画撮影:プライバシー保護のため、浴室内でのカメラやスマートフォンの使用、撮影は固く禁じられています。
- アクセサリー類の着用:泉質によっては、指輪やネックレス、時計などが変色・劣化する可能性があります。必ず外してから入浴しましょう。
- 大声での会話や騒音:温泉はリラックスする場所です。大声で話したり、騒いだりするのはマナー違反です。
- 湯船で泳ぐ、潜る:温泉はプールではありません。泳いだり潜ったりする行為は危険ですし、他の利用者の迷惑になります。
これらのルールは、日本の温泉施設と共通するものも多いですが、台湾ではより厳格に守られている印象があります。特に写真撮影に関しては、厳しい対応が取られることも。
思い出を残したい気持ちは分かりますが、ルールは必ず守りましょう。
皆がマナーを守ることで、心地よい空間が保たれます。
水着不要でプライベート個室という選択肢

「やっぱり温泉は裸でゆっくり入りたい…」「混浴は少し抵抗があるな…」という方もご安心ください。
台湾には、水着不要で温泉を楽しめる「プライベート個室風呂(湯屋)」という素晴らしい選択肢があります。
これは、時間制で借りられる貸切風呂のことで、カップルや家族、友人同士だけで気兼ねなく温泉を満喫できるのが魅力。
個室なので、もちろん水着やキャップは必要ありません。
日本式の温泉旅館のように、プライベートな空間で心ゆくまでリラックスできます。
北投温泉、烏来温泉、礁渓温泉といった主要な温泉地には、こうした個室風呂を備えたホテルや施設がたくさんあります。
料金は施設や部屋のグレード、利用時間によって様々ですが、目安としては90分で1,500~3,000台湾ドル(約7,500~15,000円)程度が一般的です。
タオルやアメニティが完備されていることが多く、手ぶらで立ち寄れるのも嬉しいポイント。
個室風呂(湯屋)の利用方法
人気の施設や週末は混み合うことが多いので、事前に予約しておくのがおすすめです。
多くのホテルでは公式サイトからオンライン予約が可能です。
日帰りプランも充実しているので、旅のプランに気軽に組み込めますよ。
台湾ならではの公衆浴場の雰囲気を味わうのも一興ですが、特別な時間を過ごしたいなら、少し贅沢に個室風呂を利用してみてはいかがでしょうか。
台湾の温泉マナーを理解して旅行を満喫
- 台湾の温泉は基本的に水着とキャップ着用が必須
- 水着は体にフィットする競泳タイプやスポーツタイプを選ぶ
- ビキニやゆったりしたトランクス型は禁止の施設が多い
- 水泳帽かシャワーキャップで髪を完全に覆う
- 入浴前にはシャワーで必ず体と髪を洗う
- 湯船に入る直前に足(膝から下)を洗い流すのが台湾流マナー
- タオルや髪の毛を湯船に入れるのは厳禁
- 浴室内での大声での会話や写真撮影は禁止
- アクセサリーや時計は変色防止のため外して入る
- 混浴は「温泉プール」のイメージで楽しむ
- タオルの備え付けはないことが多く持参が基本
- 濡れたものを入れる防水バッグがあると便利
- 水着不要で楽しめるプライベート個室(湯屋)もある
- ルールは施設ごとに違うため事前の確認がおすすめ